インコをお迎えするためにケージやいろんなグッズ・飼育用品を準備したらそれをセットします。
セットするにしても何も考えずにやるのと、配置・レイアウトをきちんと考えてセットするのでは次のような違いが出てきます。
- インコのケージ内生活の快適さ
- お世話・メンテナンスのやりやすさ
つまり、適したレイアウトはインコにとっても飼育者にとってもストレスが少なくなるのです。
この記事を読めばインコが過ごしやすくお世話もしやすいレイアウトがわかると思います。
是非参考にしてください。
ケージレイアウトを考えるときの基本
ケージのレイアウトを考えるときには次のようなことを配慮しましょう。
いずれもケージレイアウトの基本となるものです。
ちなみにインコの飼育で必要になるものは別の記事で解説しています。 インコをお迎えすることが決まったら、飼育に必要なグッズ・用品は事前に準備しておきましょう。 準備するものにも必ず必要になるものとそうでないものもがあります。 ...
インコお迎えに必要な飼育用品と、なくても良いがあると便利なグッズ
インコの安全を最優先
インコを飼いたいなら安全に過ごせるレイアウトを最優先にするのが基本中の基本です。
- インコが挟まるようなスペースがないか
- 足や爪が挟まる・引っかかるものはないか
- グッズは安定して設置・固定できるか
このようなことは常に意識をしてレイアウトを考えましょう。
今必要なものだけを配置する
安全のためにも今必要なものだけを配置します。
例えば次のようなものは不要です。
- 使わないヒーター
- 巣箱
- 多すぎるおもちゃ
- 使ってくれないグッズ
とくに繁殖時以外に巣箱を置いていると発情過多になり病気や寿命を縮めるような原因になることもあります。
インコの動き・動線を考える
ケージはインコが生活するのには狭いスペースであることに違いありません。
せめてインコが動きやすいような動線を確保できることを意識したいものです。
- ブランコなど揺れるものはつかまったり飛び乗ったりしてもケージや他のグッズにぶつからないように広いスペースを確保する。
- 止まり木同士は離れた位置に配置すれば運動力が増える
このようなことを意識してみましょう。
インコが生活しにくそうな様子を見せていないかも観察してみるといいと思います。
止まり木のレイアウト・配置
止まり木は同じような位置につけてもあまり有効な配置とは言えません。
手前・奥・高低差をつけて2種類は準備・レイアウトしましょう。
前述したところもありますが、餌入れなどのタイプによってはインコが止まる場所が確保できないこともあります。
容器に合わせてインコが餌や水を摂取しやすいように配置するのも良いですね。
止まり木の配置の基本は
- 2本以上を異なる場所に設置する
- 生活のし易さを重視する
これらのようなことを意識しましょう。
餌・水入れ容器のレイアウト・配置
餌や水入れ容器はインコが食べやすそうな場所にレイアウトします。
ただし、成鳥くらいからはフォージングの意味もこめてその都度場所を変更することも有効です。
またひっくりかえさない・糞が入りにくいような場所を見つけましょう。 フォージングって聞いたことがあるでしょうか。 フォージングはインコの生活に良い意味で刺激を与えるようなことで、フォージングにはインコに役立つ効果があります。 ...
フォージングについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
インコのフォージングの意味とおすすめのフォージングトイの作り方
菜さしのレイアウト・配置
菜さしのレイアウトも餌・水入れと同じように考えましょう。
全てのインコに必要となるものではありませんが、インコが食べやすそう・糞が付着しにくそうな配置を意識します。
おもちゃのレイアウト・配置
おもちゃの配置といってもいろんな形、いろんな大きさのものがあります。
また、吊り下げて使うものやしっかり固定して使うものなど使いかたも違います。
おもちゃは必要最小限、1~2個だけを入れるようにします。
もちろんインコの動線・普段の生活の邪魔になるような配置は避けましょう。
温度計のレイアウト・配置
ヒーター使用時はケージ内と外の温度が異なるので、ケージ内に温感センサー(サーモスタット)もしくは温度計をレイアウトしてもいいですが、インコがつついて壊れてしまうこともあります。
基本的にケージとケージのすぐ外の温度は同じです。温度計を壊してインコがけがをしないようにできるだけケージの外に設置するようにします。
普段はケージのそばに温度計を設置して目に付くようにしましょう。
水浴び容器のレイアウト・配置
水浴びの容器の配置は低すぎない方がいいですが、高すぎると水浴びがしにくかったりするので、インコのサイズに合わせた位置で糞などが入りにくいような場所に設置しましょう。
基本は止まり木から離してレイアウトします。
ただし、オカメインコなど水浴びをもともとしない種類のものもいますし、毎日やるものでもありません。
必要時や週に数回だけ設置する方法もアリです。 インコには水浴びが大好きな個体も多く、ケージ内に水浴び容器(バードバス)がないと飲み水で水浴びをすることもあります。 水浴びの方法もいろいろありますが、飼育し ...
インコの水浴びの回数や頻度、注意点。
ヒーターのレイアウト・配置
ヒーターにもいろんな種類がありますが、インコとの距離で温かさを調整するパネルヒーターならケージ外の設置が事故が起こりにくいのでおすすめです。
保温球も火傷はしにくいようですが絶対はないので、ケージ外に設置するほうが無難でしょう。
さらに保温球は比較的大きいのでケージ内に入れると狭くなるという意見も多くあります。
ヒーターは種類によって設置場所を変える必要があります。
コラム:インコのケージレイアウトの実際
ここまでインコのケージのレイアウトについて説明してきましたが、これはあくまで基本的なものです。
実際の飼育では「これが全員にぴったりのレイアウトだ!」というものはありません。
ケージの設置場所によってレイアウトを変更しないといけないこともありますし、丈夫なものを入れておくとオカメパニック時にぶつかってけがをする可能性もあります。
飼い主の飼育環境と飼育するインコの様子を見ながら試行錯誤していくことになると思います。
そして私たちが与えたケージなのですが、インコにとってはケージ内は「自分の縄張り・テリトリー」であり、不用意に手を入れていると噛まれることもあります。
インコのためにも、インコと仲良くハッピーラーフを送るためにも、ゆっくりとレイアウトを決めてあげましょう。