インコをお迎えするのであればショップなどで購入するのが一般的ですが、ショップにも種類がありますし、現在ではSNSの普及もあり里親としてお迎えできることもあります。
この記事では主に次のことを詳しく解説しています。
- インコをお迎えする手段
- 信用できるお店の見分け方
- インコの選び方
- 飼いやすいインコの選び方
インコを販売店で購入する
インコをお迎えする場合、ほとんどが販売店・ショップで購入することになります。
ペットショップで購入する
ペットショップではいろんな種類のペットがいるため、インコの品揃えが豊富とは言い難いですが、現在はブームの影響かショップによっては珍しい種類を販売しているところもあります。
自分が飼いたい種類がいなくても、相談すればブリーダーから取り寄せてくれることもあります。
鳥の専門店も多くは無いので、近くにない場合はまずは相談してみるといいでしょう。
専門店で購入する
店舗数は多くはありませんが、鳥を専門に販売している専門店も存在します。
インコのみならず、文鳥やみみずくなど珍しい種類のものも豊富にいます。
専門店ならではの豊富な知識を教えてもらえたりもするので、近くに専門店がある人は普段から通いながら情報を得ることもできます。
個人ブリーダーから購入する
ブリーダーと知り合うような機会はほとんどありませんし、ショップに卸しているため個人での購入が出来ないケースもあります。
しかし個人のブリーダーさんならショップを介せず購入できることもあります。
ブリーダーはインコの毎日の世話はもちろん、繁殖からヒナの管理までをしているため知識が豊富です。
飼育・育成の知識も教えてもらえることもあるので、もしブリーダーと知り合う機会があれば、名刺をもらうなどしてつながりを持っておいた方が良いでしょう。
SNSや知人から里親として引き取る
現代はSNSやコミュニティが発達していろんなところで情報交換などが可能となりました。
ペットブームとコミュニティの発達で近所のインコ仲間との距離も近くなり、里親として譲ってもらえることも珍しくない状況になってきました。
友人・知人からインコを引き取る
インコは繁殖が難しくはないため、ヒナが生まれて数が増えて困っている人がいるケースも珍しくありません。
複数飼育している場合は繁殖することもあるので、事前に相談しておけば譲ってもらえるかもしれません。
SNS・コミュニティで里親として譲ってもらう
今ではスマホ・ネットの普及でSNS・コミュニティが盛んです。
インコ飼育者が集まるコミュニティに登録しておくなどすれば、生まれたヒナや飼いきれなくなった個体を譲ってもらえるかもしれません。
また、飼育に必要な情報やトラブル時のアドバイスももらえたりすることもあるので、それだけでもグループに入っておくメリットは大きいです。
購入するショップの選び方
インコを購入してそれで終わりではなく、飼育していて何かあったときに相談にも乗ってくれます。
購入後もつながりのあるショップとなるので、購入するショップ選びは少し慎重になりましょう。
ショップを選ぶポイントは次の通りです。
店員がインコの知識を持っている
店員が一羽一羽にきちんと目配りして観察しているかを確認しましょう。
また、どんなお世話をしているのかもチェックして下さい。
ヒナのさし餌をするのにも与えるだけではなく、さし餌前に異常がないかなど身体のチェックをしているかなども見てみましょう。
どんなお世話をするにしても健康状態をチェックするのは重要です。
購入前にはショップでの飼育環境を尋ね、答えてくれて自宅での飼育がスムーズになるようにしてください。
購入後も色んな相談ができるショップだと心強いです。
店舗・ケージは清潔か
あまりに汚れているとそれだけで雑菌などが繁殖しやすく、すでに病気になっている可能性も高まります。
店舗全体的に清潔なのは当然ですが、飼育しているケージが清潔にされているかをチェックしましょう。
販売価格が適正か、安すぎるのは注意
安ければありがたいのが常ですが、ネットなどで検索して価格が極端に安い場合は何かしらの理由があるかもしれません。
- 奇形や異常があるのかも
- 正規ブリーダーではなく引き取り個体
奇形や異常があれば安くなりますし、個人ペットショップであれば入荷の制限もないので正規ブリーダーから仕入れなくても、一般人から増えた個体を引き取ってもそれを監視する人もいません。
価格が安い場合はその理由を確認してみましょう。
元気・異常の無いインコの見分け方
小型のインコなら10年以上、中型~大型なら40年以上の寿命を持ちます。
これから長い間一緒に生活をしていく家族ともいうべきインコですから、外見や行動・健康状態などをしっかり観察し、状態の良いインコを選びましょう。
そこで、現域・異常のないインコの見分け方を紹介します。
ケージは清潔か
ケージに糞が溜まっていたり清潔でない場合は雑菌などが繁殖し、インコの健康に影響を与えている可能性もあります。
インコばかりを気にするのではなく、どんな環境におかれているのかもチェックしましょう。
元気に動き回っているか
元気・健康なインコはケージの中を動いたり、私たちの姿をみて何らかの反応を示します。
一方で体力がなかったり体調に問題があったりすると
- 一か所でじっとしている
- うずくまってうごかない
- 声をかけても反応が鈍い
- 羽毛を膨らませている
このようなことが観察されやすくなります。
元気そうな個体を選ぶようにしましょう。
目やにがなく眼がきれい
眼がしっかり開いて目やにがなく、眼がきれいなインコを選びましょう。
目やにが多い場合は何らかの雑菌などが感染している可能性があります。
治らないものではないですが、治療の手間がかかったり弱らせる原因にもなるので病気を持ってないようなものを選びます。
羽つやは良いか、翼の状態
高齢鳥になると羽のつやが悪くなってきますし、体調が悪くても羽つやが悪くなることもあります。
高齢鳥だと残りの寿命も短いですし、体調が悪ければお迎えした後にトラブルになるかもしれません。
また翼の状態を確認させてもらいましょう。
- 左右対称にきちんとたたむことができているか
- 広げてみて曲がりがないか
- 左右で形に差がないか
こういった点をチェックしてみましょう。
総排出腔周囲・全身の腫瘍や汚れ
生後1年もするとすでに産卵を経験している個体もいます。
産卵による病気もあるので総排出腔周囲のチェックは店員などに協力してもらってチェックしてみましょう。
また、まれに腫瘍・コブのようなものが突出しているケースもあります。
問題ない場合もありますが、念のため触らせてもらうなどして異常がないか確認してみるのをおすすめします。
鼻孔とその周囲の汚れ、くしゃみ・鼻汁
クチバシや鼻孔がくしゃみ・鼻水などで汚れていることもあります。
ほとんどの場合は一時的なものなのですぐに落ち着くこともありますが、購入後のトラブルを避けるためにも、症状が落ち着いてから購入したほうがいいでしょう。
購入してからだとそれからの責任は飼い主に移りますし、ひどくなると病院に連れて行かなくてはなりません。
クチバシのかみ合わせと汚れ
クチバシのよごれは鼻水だけではなく、かみ合わせが悪いために食事の漏れなどが原因のこともあります。
クチバシの汚れが気になるときにはその原因を確認してみましょう。
足の曲がりや指・爪の状態
足の曲がりや指・爪の状態もチェックしてみましょう。
足の曲がりがただの奇形であれば外見以外で大きな問題になることはありませんが、爪の奇形は細菌の感染の可能性もあります。
足だけではありませんが、できるだけ綺麗に整った個体を選ぶ方がいいでしょう。
ケージの糞にも注目!
インコの健康状態を判断するのに役立つもののひとつが糞の状態です。
もともと鳥の糞には人間でいう「尿」も混じっているため水っぽい排泄物です。
水っぽくてもその性状や色、混じっているもので健康状態の目安とすることもできます。
健康状態や便の性状などは別の記事で詳しくまとめているので、そちらを参考にしてください。 インコのお世話も毎日するものなので、インコの様子がおかしいことに気がつきやすいかもしれません。 しかしインコは体調不良を隠そうとする習性があるため、なんとなく ...
インコのお世話しながらできる、8つの健康状態チェックポイント
インコのお迎えで確認すべきこと
健康で納得いくインコを選ぶのは当然ですが、これから飼育していくうえで必ず確認しておくべきことがあります。
インコの種類
例えばセキセイインコでも色合いなどで種類の名称も変わってきます。
覚えにくい名前もあるのですが、当たり前のことですが、飼育しようとするインコの種類はきちんと覚えてあげましょう。
インコの生まれた時期
インコも生まれてすぐは自分では何もできない初生ヒナから始まり、成長して幼鳥・成鳥・高齢鳥というような成長・発達をし、段階に応じた接し方をしなくてはなりません。
ですが、インコがいつ生まれたのかがわからなければそういった関りをするのも困難ですね。
今では教えてくれないようなお店はないと思いますが、知人に譲ってもらうなどのケースではとくに確認をしておきましょう。 インコやオウムにも私たち人間と同じように成長の段階があります。 生れたばかりの時期を初生ヒナとよび、幼鳥・成鳥などの段階を経て高齢鳥が最後の成長段階となります ...
インコの成長・発達段階と各段階がどんな時期なのかを解説しています。
インコの成長・発達。初生ヒナ~高齢鳥、各時期の目安と発達の特徴
オス・メスの性別
「単独飼育」や「オス・メスどちらでも良い」という場合は構いませんが、2羽飼育で繁殖をしたいという場合はオス・メスを確認しましょう。
主食・エサはなにを食べていたか
インコにも5感があり味覚も視覚も発達していますし、新しい環境に連れてこられたインコはストレスもかかり、食べなれない食事を口にしないケースもあります。
今まで食べていた主食・エサを確認し、できるだけ同じものを与えるようにしてあげましょう。
環境に慣れてきたら少しずつ別のエサに変えても構いません。 インコにも人間同様に次の五感があります。 視覚(見て感じる) 嗅覚(臭いを感じる) 味覚(味を感じる) 聴覚(音を聴く) 触覚(触れる感覚) & ...
インコの味覚・嗅覚・視覚・聴覚・触覚の5感でなにをどのように感じているのかなどもまとめています。
インコの視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚。5感で感じる快・不快。
温度・湿度など飼育環境
私たち同様に急な温度・湿度の変化はインコの体調にも悪影響を及ぼす可能性があります。
飼育するインコの元来(野生)の生活環境もわかっておくべきですが、お店などではどのくらいの温度や湿度で飼育していたのかを確認しましょう。
同じような環境を準備してからお迎えできればベストです。
どんな器具を使っていたのか
飼育に使う器具はモノによっては時々変えたほうがインコも退屈しませんが、お迎えするならまずは今まで使用していた器具に合わせたほうが、インコも環境に慣れやすいので無難です。
エサや温度だけではなく、実際に使用していた器具と同じものを揃えることができればベストです。
初めてインコを飼うのにおすすめは
初めてインコを飼う場合、あまり具体的にどんな個体を飼育したいというものがないかもしれんね。
初めての飼育でおすすめしたい飼い方などをもあります。
インコの種類
まずは丈夫で飼育しやすいセキセイインコやオカメインコがおすすめです。
一般的ですが人気が高く専門店でなくても取り扱いが多く、見比べることができます。
一般的な種類ということで飼育に関する情報もたくさんあるのも心強いです。
オス・メスではオスがおすすめ
正確な性別判断はDNA検査するか成鳥になり卵を産むかなどしなければ分かりませんが、次のような理由があり、初めての飼育ではオスの飼育がおすすめです。
- オスのほうがおしゃべり上手
- メスは噛みつきやすい傾向
- メスは卵詰まりや発情に関する病気が多い
個体差もあるので絶対的なものでありませんが、このような傾向にあるという参考にはしてみてください。
ベストな飼育開始時期
インコにも過ごしやすい時期があり、その時期から飼育を始めれば飼育に慣れていなくても少しはインコのストレスも軽減できるでしょう。
ヒナなら5月以降~夏がおすすめ
ヒナは若鳥や成鳥と比べても寒さに弱く、室温を30℃程度に保つ必要があります。
そのため、ヒナから飼育を始めるのであれば暖かくなる5月以降~夏がおすすめです。
確実にペット用ヒーターが必要になる寒い時期からの飼育開始では、初心者にはヒーターの使い勝手がいまいちだったりと問題になりがちです。
成鳥なら3月くらいからがおすすめ
成鳥なら多少は寒さには強くなりますが、それでも寒い時期にはペット用のヒーターが必要だったり、部屋の暖房を入れっぱなしにするなどが必要になります。
いずれにせよ室温管理は重要なので、インコの管理だけではなくヒーターの管理まで必要になるので、成鳥でも暖かくなってきた3月後半くらいからの飼育を始めたほうがいいと思います。
ヒナか幼鳥か成鳥か
ベタ慣れさせたいならヒナからが間違いありませんが、成鳥がなつかない訳ではありません。
また飼育方法が未熟なため、体力の少ないヒナや幼鳥では、環境の変化や慣れない飼育へのストレスで病気になったり最悪の場合は死なせてしまうかもしれません。
さし餌などの手間もかかるため、初心者なら成鳥の飼育から始めるほうがおすすめです。
1羽か複数羽飼いか
1羽飼育だと飼い主がいちばん関わる相手なので懐くのも早く、べったり懐きやすくなります。
一方で複数羽飼育だとどうしても一緒に過ごす時間の長いインコ同士が仲良くなり、飼い主には懐きにくくなります。
しかし1羽飼育だと飼い主がコミュニケーションを怠ることで愛情不足でストレスが溜まり、呼び鳴きや毛引きなどの問題行動も起こりやすくなります。
複数羽飼育だとインコ同士で遊んだりコミュニケーションをとるので退屈はしなくなります。
このように一長一短ありますが、個人的にはまずは単独飼育がおすすめです。
しかしそれぞれのライフスタイルがあるので
- しっかりお世話の時間があるなら単独飼育
- 家を空ける時間も長く世話の時間をとれないなら複数羽
このようにしても良いでしょう。
コラム:お店選びも大事だけど病院選びも大切
ペット病院って調べてみると意外と多くありますが、そのなかでもインコ・鳥を専門的に診れるところって意外と少ないんです。
やっぱり動物病院ってどうしても犬や猫の病院が多いんですよね。
獣医になるのには一通りの病気や治療を勉強するそうですが、やはり実際に治療にかかわらなければ経験も積めないし、どうしても専門性が出てくるそうです。
私の住まいが田舎でもともと動物病院が少なく、もちろん小鳥を専門に診れると言ってくれる場所がありませんでした。
「見れないことはないけど専門のところに連れて行った方がいいですよ」という返事。
まぁ診れないものを「診れます!」といわれるよりはよっぽどいいですけどね(;^_^A
私の場合は片道40分くらいかけないと専門の病院はありませんでした。
インコの飼育を始めるときは、ペットショップなどで専門病院がどこにあるかなど確認しておくといいですよ(^^♪