飼い主ならインコと一緒に遊んでみたいと思ったことがあるのではないでしょうか。
手にとまらせたり放鳥中の姿を眺めるだけではなく
インコと一緒に楽しめる遊び方があります。
この記事では
- インコとの簡単な遊び方
- ステップアップした遊び方
これらのことがわかるように書いています。
遊びもインコと向き合いましょう
インコは飼い主との関係性がとれれば、活発に遊びたがる子がほとんどです。
遊びたくなるとケージの中からでも遊んでほしいと
アピールしてくることもあります。
遊ぶときには
- スマホを触りながら
- テレビを観ながら
なにかをしながら遊ぶのはやめましょう。
それでは一人遊びと同じですし、インコも「テキトウに扱われている」と認識してしまいます。
インコと遊ぶときにはきちんと向き合って関わるようにしましょう。
簡単な遊びから始める
いきなり高度な遊び方をしてもインコはそれを理解できません。
まずは
- 口笛を吹く
- にらめっこをする
- とんねるくぐり
このような簡単な遊びから始めるといいでしょう。
動いたら負けのにらめっこ
インコがじっと飼い主を見ていたら、こちらもじっと見つめて動きません。
インコが先に動いたら
「あ~、〇〇ちゃんの負け~」と教えます。
インコがなかなか動いてくれないなら飼い主が動くのもアリです。
「私の負け~」
とジェスチャーも交えながら何度か繰り返してみましょう。
続けていると、なんとな~くルールを覚えてくれることもあります。
一緒に口笛を吹いてみる
インコが鳴いたときに飼い主も口笛を吹いてみましょう。
自分の鳴き声に合わせてコミュニケーションをとってくれる飼い主に信頼をより持つようになります。
鳴き声に口笛を合わせてみたときのインコの反応を見ながら飼い主も楽しみましょう。
きっとインコも喜んでくれています。
オカメインコなら言葉よりも口笛の真似がとくいなので
口笛の旋律を覚えてくれることにもつながります。
ペットボトルのフタをひっくり返す
ペットボトルのフタをインコが咥えやすいように置いておきます。
飼い主がフタをひっくり返す行動を何度か見せると
インコも興味をもってひっくり返そうとします。
フォージングでは一人遊びとして取り入れますが
飼い主が入ることで一緒に遊べるという楽しみになります。
フタをひっくり返すことができたら
「すごいねっ」ってしっかり褒めてあげましょう。
飼い主の楽しそうな姿をみることで、インコも遊ぶようになります。
トンネルくぐり
おやつをテーブルなどにおいてインコとおやつの間に
手でトンネルというか、門をつくります。
インコはおやつをたべようと手をくぐっておやつを食べようとします。
手をくぐることができたら褒めてあげましょう。
おやつももらえて褒められて、飼い主も喜んでいいことだらけです(笑)。
これに慣れてきたら、お菓子の筒などインコが通れるものを準備します。
トンネルの向こう側におやつをおいてインコが通れたら褒めましょう。
おやつを使ってターン
まずはインコにつまんだおやつを見せます。
インコがおやつに気付いたら頭上にもっていって
「ターン」と言いながら手首をくるっと回してみます。
インコがおやつに合わせてくるっとターンができたらご褒美をあげます。
はじめはおやつがないと意味がわからず動けませんが
「ターン」と言われたらくるっと回ると認識できるようなると
おやつがなくてもターンできるようになります。
ひっぱりあう
割りばしやヒモなどを置いておくとインコが興味を持ってくわえることがあります。
咥えたらもう片方を飼い主が軽くゆっくりと引っ張ってみましょう。
すぐに飽きて離すこともありますが、インコが引っ張り返して来たらこちらもちょっとだけ引っ張ってみましょう。
手を怖がらなくなってからの遊び
飼い主の手を怖がらないのはコミュニケーションで重要です。
普段手を怖がる様子がなくても新しい動きには戸惑うこともあるので、手を怖がらせないよう、インコのペースでゆっくりとすすめます。
握手をしてみよう
インコの足元に指を差し出すと片足を出して乗ろうとすることがあります。
そのタイミングで「握手」と言いながら優しく親指を足に添えます。
嫌がるそぶりがなければ「握手」と言いながら軽く上下に揺らしてみます。
上手くできたらしっかり褒めてあげます。
握手・手乗りから発展、階段登り
手乗りや握手ができるようになったら次の段階にステップアップしてみましょう。
指に乗ってくれたらもう片方の手の指を足元より少し高め前方に差し出します。
そこでその指に乗り移ることができれば成功です。
数歩で飽きることも珍しくないので、4〜5歩できればしっかり褒めてあげてください。
空中ブランコ
インコのおもちゃで宙吊りの揺れる止まり木がありますが、インコは揺れることを好む個体も多くいます。
指に止まったらゆっくりと前後や左右に揺らしてみます。
慣れて嫌がらないようなら、指に止まった状態でゆっくりと逆さまにしてみましょう。
それでも特に嫌がらないようであれば、逆さになったままゆっくりと揺らしてあげます。
急に揺らしたり逆さにしないようにしましょう。
いざという時に役立つ遊び
タオルのお包みに慣らす
インコが病気や怪我をすると病院でタオルにくるまれることがあります。
普段包まれることがないインコは、タオルに包まれることに恐怖を感じたり抵抗することがあります。
ゆったり目にタオルで包んで
「いないいない〜」
タオルから顔を出させて
「ばぁ」とします。
嫌がらずにできたら褒めてあげます。
普段からタオルに包まれる機会を作ることで、本当に必要なときにタオルに包まれるのに抵抗を小さくしたりできます。
仰向け寝(保定)
手で握られた状態で仰向け寝にさせることを保定といいます。
病院での診察時にこれができるのとできないのではずいぶん違います。
ケガをしたときの応急処置などでも 「保定」 が必要になるケースがあるので、必ずといっていいほど必要な遊び・しつけです。 インコが寿命を全うするまでには病気にかかることもあると思いますが、時には思いがけない事故で大けがをしてしまうことも考えられます。 人が大けがをしたときに緊急処置があるように ...
インコの緊急時の応急処置・対処法。予測しにくい事故の事例も紹介
握ってコロンとなることができれば、先生の苦労もインコの心理的負担も軽くできます。
初めは手で握られること自体を嫌がることが多いので、少しずつ段階を経て慣らしていきましょう。
step
1軽く触れることから始める
手を怖がらないことが前提ですが、まずは軽く体に触れることから始めましょう。

指先で触って大丈夫そうなら触れる時間を長くし、もし嫌がるようならすぐにやめます。
指で大丈夫そうなら指全体で撫でてみるなど、触れる場所を広くしていきます。
無理にやろうとすると逆効果なので要注意です。
step
2手で軽く包んでみる
指・手掌でインコの体を軽く包む・覆うようにします。

包んで嫌がるならすぐ離しますが、嫌がらなくても5秒程度で離してあげましょう。
嫌がる素振りがなくても不快感を感じているかもしれません。
この時はまだ包むだけで、持ち上げたりしないようにしましょう。
step
3少し持ち上げてみる
包むことができるようになったらゆっくりと持ち上げてみましょう。

はじめは軽く持ち上げて短時間で戻し、少しずつ時間をのばしてみます。
握ることが目的ではなく「あおむけ寝」にすることが目的なので5~8秒も持たせてくれるようになれば次の段階へ行きます。
step
4あおむけ寝も短時間から
手で包んで持ち上げることができるようになったら、ゆっくりと手首を返します。

インコのおなかを上向きにした状態にします。
はじめは1秒程度あおむけになれたら充分です。
少しずつ時間をのばしながら、包んだ指も少し緩めてみましょう。
ちょっと高レベルな遊びレトリーブ
レトリーブとは主に犬のしつけや遊びで覚えさせるものです。
物をなげたり置いてあるものを飼い主まで持ってくるやつです。
フリスビーやボールを投げて取りに行かせるやつがありますよね、それです。
インコにはちょっと高レベルですが、小さなことから少しずつ繰り返しやっていくことで覚えてくれることもあります。
step
1キャップを渡してもらうところから
ペットボトルなどの軽いキャップ・フタをテーブルにいくつか置きます。

インコが興味をもって咥えたら、手のひらを差し出して「おいで!」などの合図を送ります。
すぐはできないかもしれませんが、合図に合わせて掌にキャップを乗せることができたら
おやつを与えるなどしてしっかり褒めます。
私の場合は初めから掌におやつを準備して、キャップを咥えたらその下に掌が来るように広げておやつを見せていました。
そうするとおやつ欲しさにキャップを掌に落としておやつを食べます。
まずはそれだけでも褒めてあげるといいと思います。
step
2距離を伸ばしていく
キャップを合図に合わせて飼い主に渡すことで「メリットがある!」と覚えたインコは
飼い主との距離があってもキャップを咥えて持ってきてくれるようになります。

はじめは移動しなくても掌にのせれる距離から始めますが、徐々に距離を離していきます。
慣れてくるとキャップを咥え、飛んで持ってきてくれるようになります。
ポイントは「ゼロ距離からはじめ、徐々に距離をのばすこと」です。
コラム:市販のおもちゃも利用してみよう
インコは飼い主と遊ぶのも好きですが、自分のペースで一人遊びをすることも好きです。
飼い主がかまえないときにはひとりで遊べるように市販のおもちゃを準備してあげることで退屈しのぎになりますし、
発情過多の予防にもなります。
ですが、インコ用の市販のおもちゃもかなりの種類があり、正直なところ興味を示すものもあればそうでないものもあります。
よかれと思って準備したおもちゃもいきなりケージに入れると
びっくりしたり警戒してストレスにしかならないこともあります。
まずはケージの外でしばらく見せておいて、視覚的に慣らしてから放鳥時に興味を示すようであれば、ケージに入れてあげるとベストです。