愛称はラブバード。コザクラインコの生態
コザクラインコはラブバードという愛称があり、親しまれています。
そんなコザクラインコの生態をまずは紹介します。
コザクラインコの形態について
コザクラインコの形態は次のようなものがあります。

野生のコザクラインコ
- 体長約15㎝くらいまで成長
- 体重は40g~60g
- 緑色の体色で額から前胸は赤色。
- 尾羽は赤・黄・黒などで構成される円形の模様
- 品種改良により色変わりが多く色合いは多種多様
- 巣の材料を羽と羽の間に挿して運ぶ習性をもつ
(種類によって異なる)
このなかでもとくに巣の材料を羽の間に挿して運ぶのはコザクラインコの特徴です。
コザクラインコの特徴はパートナーを大切にする
コザクラインコは他のインコには珍しい特徴もあります。
- 巣穴を作って生活するため止り木で寝ない
- 地面を歩いたりもぐったりすることが多い
- 賢く、おもちゃをおいておくとよく遊ぶ
- とても活発で自分より大きな相手を威嚇することも
- パートナーには異常なほどべったりしている
- 飼い主をパートナーと決めると、他を触っていると嫉妬することも
このなかでも巣穴で生活するため止り木で寝ないこととパートナーへの愛情が深いことが特徴といえます。

巣穴で過ごすコザクラインコ
ラブバードの由来もパートナーへの愛情表現が元となっています。
野生のコザクラインコはアフリカ南西部に生息
野生のコザクラインコはアフリカ南西部のナミビア共和国の半乾燥地帯に生息しています。
品種改良されてペットとなるコザクラインコも乾燥を好むので、飼育環境には留意しましょう。
アンゴラ共和国というところには亜種のアカコザクラインコが生息しています。
コザクラインコの性別判断について
コザクラインコの繁殖・巣引きを行うなら性別判断が重要になります。
性別判断の基準となるものはありますが、その判断は難しいようです。
- オスの頭頂部は丸くメスなら扁平
- 下クチバシの横幅がメスのほうがやや幅広い
- 巣の材料を羽と羽の間に挿して運ぶのがメス
- 飼い主がパートナーなら手乗りでお尻をこすりつけるならオス
- 手のひらを背中にかざしたときに羽を広げる交尾姿勢をとるのがメス
(個体差がありメスでもまるっこいことも)
(個体差が大きく判断が難しい)
(オスも同じことをすることが珍しくないらしい)
(メスも同じことをすることも。オスのほうが頻度が高いらしい)
(オスでも羽を広げる個体もいるようである)
このようにいろんな基準がありますが、どれもそれひとつだけでは確実な性別判断は難しいようです。
いくつかの要素で判断したほうが間違いありません。
おしりをこすりつける行動
性別判断でお尻をこすりつけるような行動をとるのがオスといいましたが、実際の行動の動画があったので参考にしてみてください。
羽を広げて交尾姿勢をとる
羽を広げて交尾姿勢をとるといってもどんなものかを動画で紹介します。
すごくわかりやすいので見たことが無い方はぜひご覧ください。
この動画では羽の隙間に巣材となるものを挟み込んでる様子もわかります。
この動画だけ見れば
- 羽を広げて交尾姿勢をとっている
- 巣材を挟み込んでいる
- 頭頂部が扁平っぽい
このようなものが解ると思います。
つまりこれらはメスに多い特徴なので、メスではないかと予測できます。
コザクラインコのかわいい鳴き声
コザクラインコも人の言葉をかわいい声で真似ることができます。
また普通の鳴き声もかわいいものです。
まだあまり言葉は覚えきれてないようですが、コザクラインコの鳴き声の参考として動画をひとつ添付しておきたいと思います。
動画をみればわかるかもしれませんが、コザクラインコは人の声真似が得意ではありません。
飼い主だからこそなんて真似てるのかわかるようなものかもしれません。
動画でも聞きづらいながらもなんとなくしゃべってるのが解りますね。
声はかわいいのですが、甲高い声のため集合住宅では周囲への拝領が必要です。
複数のインコ類を飼育する場合は人間ではなく一緒に過ごす仲間の声真似をすることもあります。
コザクラインコの寿命は15年程度
寿命も個体差や飼育環境に大きく左右されます。
- 短くても5年
- 基本的に10~15年
- 20年も長生きする個体も
- 鳥かご(ケージ)
- 止まり木(パーチ)
- 水浴び容器
- エサ入れ
- 水入れ
- ヒーター
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- 額から胸部にかけてグラデーション風の赤
- 全体的に緑色
長生きさせるコツは程よく接し、ある程度ひとりでリラックスできる時間を作ってあげましょう。
また、発情過多で産卵回数が増えても寿命が縮まるといわれており、飼育の工夫も必要です。
コザクラインコの販売値段は1~2万円前後
コザクラインコの種類にもよりますが、販売値段は一般的な個体で10,000円程度です。
その時の需要や珍しい種類であれば20,000円の値段が付くこともあります。
現在はSNSなどコミュニティが利用しやすい環境があります。
なかには繁殖をさせて里親を探しているような方もいらっしゃったりします。
実際に飼育をされている方からの貴重な話を聞けたりもするので、里親としてお迎えをするのも一つの手段です。
コザクラインコの飼育に必要な飼育用品
コザクラインコの飼育には基本的に次のような飼育用品が必要となります。
といっても種類も多くどんなものを選ぶべきか迷うこともあると思います。
それぞれの飼育用品の選び方などについては別の記事でまとめているので参考にしてください。
コザクラインコの飼い方・雛のお世話
コザクラインコのヒナはクチバシが全体的に黒がかったような色をしていますが、成長するにつれて黒色は減少し、成長の肌色のクチバシに変化してきます。
雛から育成するメリットとしてはほぼ確実に飼い主に慣れてくれることです。
もともと単独飼育なら飼い主をパートナーと認識することが多いのですが、ヒナからの飼育のほうがほぼ間違いありません。
ただし、ヒナの飼育は成長したインコの飼育に比べるとハードルが高いことと、世話がかかるので大変ではあります。
飼育の基本的な情報はこちらでまとめています。
コザクラインコの繁殖・巣引きについて
コザクラインコはパートナーへの愛情が強いため、相性が良ければわりと容易に巣引きが可能です。
ただし、相性が悪いとけんかを始めることもあるので注意は必要です。
もともと巣穴で過ごす習性があるため、巣引きにも巣となるものが必要です。
市販されている巣箱などでも構いません。
その他巣引きの詳しい内容は別の記事で紹介しています。
コザクラインコのエサは体重で管理
栄養バランスの良い食事を心がけることは当然ですが、与えてはいけないものがあるのも覚える必要があります。
野生のコザクラインコは主に木の実とイネ科の実を主食とし、そのほかにも果物や野菜・昆虫などを捕食しています。
飼育下での主食には中型インコ用の混合フードをメインにし、副食で小松菜や青梗菜、ブロッコリー・ニンジンなどの野菜やリンゴなどの果物を与えます。
主食・副食・おやつを上手に使い分けるようにしましょう。
エサの種類や選び方などは別の記事で詳しく書いているので気になる方は参考にしてみてください。
コザクラインコのしつけ
コザクラインコは知能がたかいためしつけを習得することも可能です。
しかし、しつけを覚えれるかどうかは飼い主次第でもあります。
一生懸命しつけをしていても、やり方が悪ければ思うようにしつけができないばかりか、コザクラインコとの関係が悪くなってしまうこともあります。
しつけに関してはこちらで詳しく解説しています。気になる方は参考にしてみてください。
コザクラインコの飼育上の注意点
コザクラインコの仕草・気持ちを読み解く
コザクラインコも他の鳥も行動や仕草で自分の気持ちを表現していますが、それを読み取れているでしょうか。
不快もあれば快もあります。
インコの気持ちを読み解くことでより良い関係を作りましょう。
噛み癖にも注意を
コザクラインコは小さな体格の割には噛む力が強く、皮膚がやわらかいひとなら出血することもあります。
コザクラインコの体調や病気について
コザクラインコは長生きですが、長生きしているとどうしても体調をくずしたり病気になることもあります。
鳥は体調をこわしても周囲に感づかれまいとする習性がありますが、
これは調子を崩している・弱っていることで、天敵に狙われやすくなるのを防ぐためといわれています。
そのため不調・病気に気付きにくいのですが、毎日観察している飼い主だからこそ 「なんだか普段とちがうような…」 と気付けることがあります。
私たちがいち早く気づいて早めの対応をしてあげましょう。
コザクラインコの色・種類は豊富
コザクラインコにもいろんな色の種類があります。
ショップでよく見かけるものや、人気の種類をいくつか紹介します。
一般的なノーマルカラー
野生の原種に最も近いのがノーマルカラーです。
ノーマルの特徴は次のようなものがあります。
野生の原種に最も近いのがこのノーマルコザクラインコです。
色鮮やかな色違い・他種のコザクラインコも人気ですが、原種に近いノーマルコザクラインコも美しさがあるため人気の種類です。
アルビノは真っ白体色と真っ赤な目
アルビノという個体はインコに限らず存在します。
メラニン色素を持たないため真っ白な羽をしており、眼も真っ赤な色をしています。
メラニンは人間にもありますが、紫外線から体を守る役割があります。
紫外線をたくさん受けることで皮膚が黒くなるのはメラニン色素が増えているからです。
アルビノはメラニンを持たないため紫外線から体を守ることができないので、皮膚や羽の病気にかかりやすいので注意が必要です。
濃い緑のオリーブコザクラインコ
オリーブコザクラインコはノーマルに似た色合いをしていますが、見比べてみるとオリーブのほうが深みのある濃い緑・オリーブ色になっています。
羽色や顔の色の濃さなど個体差もあります。
黄色がかわいいクリームコザクラ
クリーム色をした薄い黄色がかわいいクリームコザクラインコです。
個体によって羽毛の色の差があり、画像のようにやや薄目の黄色の個体もいれば、もっと色味の薄い個体もいます。
青紫系のバイオレットコザクラインコ
バイオレットコザクラインコは羽が青紫のバイオレット色をした美しいコザクラインコです。
バイオレットコザクラインコも羽色の濃さなどに個体差があり、紫色に近いような色を出す個体もいます。
まだら模様のパイドコザクラインコ
パイドとは「斑」を意味します。
下の画像はバイオレッドコザクラに白い斑(模様)が入っているのがわかりますね。
例えば、オリーブコザクラに斑があればオリーブパイドと呼ばれます。
パイドの斑の入り方は複雑で遺伝子レベルで決定します。そのため全く同じ斑が入っている個体は存在しないといわれています。
黄色の体色と赤い顔のルチノーコザクラ
真っ赤ないろの顔と全体的に黄色の美しい色合いをしたのがルチノーコザクラインコです。
コザクラインコに限らず、ルチノーは人気のある種類で、もちろんコザクラインコでもルチノーは人気があります。
ルチノーのほとんどはメスが生まれてくるため、オスのほうが流通が少なく貴重であることから値段も高くなります。
コラム:コザクラインコの噛む力は体格以上!
コザクラインコは同じサイズの小型インコに比べるとクチバシで噛む力が強いことでも知られています。
本気かどうかは別として、コザクラインコに勢いで噛まれて出血することもあるのでしつけはちゃんとするようにしましょう。
また、コザクラインコはパートナーへの愛情が強いので飼い主に一番に懐かせたい場合はつがいでの飼育はやめておきましょう。