インコのストレスになることと各対策
インコは飼い主に懐きやすい反面、いろんなことにストレスを感じやすく、ストレスが蓄積すると体調を壊す原因にもなります。
インコがどんなことに不快やストレスを感じるのかを理解できればその対策も可能です。
この記事では主に次の2つのことを解説しています。
- インコが不快・ストレスを感じること
- ストレスをかけないための対策
人・動物に関するストレスと対策
飼い主はもちろんそれ以外の人との関りでストレスを感じることもありますし、他の動物に対してもストレスを受けます。
ほかの鳥やペット・動物によるストレス
同じインコや多種のインコであってもどうしても相性があり、相性が悪い場合はストレスになります。
また猫や犬、ハムスターやフェレットなど肉食動物や猛禽類は天敵でしかなく、これまで危ない目に遭ってなくても本能で天敵だと判断するのが普通です。
(まれに仲良くしている動画もありますが…)
できるだけ同じ時期に飼育することを避けるのがベストですが、すでに飼育しているのであれば相手が見えないように配慮しましょう。
同じ鳥同士でも見ていれば相性が良いかの判断はつくはずです。
どうしても仲良くできないようであれば同じケージでの飼育はあきらめて別のケージを準備するなどの対策をしましょう。
1羽飼育がストレスになることも
インコは本来なら群れで生活をする生き物です。
普段から長時間インコが1羽でいる状況だと不安を感じるそうです。
1羽飼育の場合は一緒に過ごせる時間はしっかりと愛情を注ぐようにしましょう。
多頭飼育だと相性の問題もありますが、同種などのインコを飼育するのも対策のひとつです。
初対面の人には緊張します
インコだって初対面の人や動物を目の前にすると緊張するもので、もちろん知らない人から触られることを積極的に喜ぶインコはいません。
初対面の人と接しさせる場合はすぐに近づかせるのではなく、しばらくは遠くから眺めて時間をかけてから近づくようにしてもらうような対策をするとインコも安心できます。
元気いっぱいな子どもも天敵…
初対面の人が苦手なのは前述したとおりですが、それがとくに幼い子どもだったらケージをたたいたり持ち上げようとしたりと、どんな行動に出るか読めません。
いきなりそんな行動をとられるとどんな動物だって恐怖を感じるでしょうし、ストレスも最大でしょう。
小学生でもインコに関係ないことで急に大声を出したり、力加減なしでインコに触ろうとしたりという行動にでることも。
子どもがインコに触れるときは目を離さないようにしましょう。
またあらかじめインコを別の部屋に避難させておくような対策も必要かもしれません。
人間の出す音や行為に関するストレスと対策
私たちなら気にならない物音や、良かれと思ってやっていることがインコにとってはストレスになっていることもあります。
人間の出す音や行為に関するストレスと対策も知っておきましょう。
大きな音・急な物音
人間の大きな声やテレビの大きな音、ドアが勢いよく閉まるような急な音に怯えます。
大きな物音や大音量のテレビや音楽などは普段から気を付けることで生活にも役立ちそうですね。
インコのためにも、自分たちのためにも騒々しい音には気をつけましょう。
飼い主の長電話・スマホ依存症
インコにとって飼い主はお世話をしてくれる大切な人であり、1番相手をしてほしい対象でもあります。
インコの前でスマホを触り続けていたり、楽しそうに無駄に長時間電話をすることでインコはやきもちを焼くようなことがあるそうです。
「自分が無視されている」「スマホのほうが大切にされている」と思わせないように配慮するような対策をしてあげましょう。
長時間観察しすぎるとストレスに
大好きな飼い主であっても長時間観察・眺め続けられるとストレスになるそうです。
そう長時間見続けることもないかもしれませんが、私たちも長いこと見つめられるとしんどいですよね(;^_^A
インコの健康管理のためにも観察は必要ですが、長時間よりも短時間でもこまめに何度かコミュニケーションをとるようにしましょう。
背後や上からつかまない
インコも慣れるかもしれませんが、背後や上からつかまれるように持たれるのは怖がります。
正面からであっても手を広げて覆いかぶせるようにつかむのは厳禁です。
ケージから手で外に出す場合は指をゆっくり差し出してインコが乗るのを待ちましょう。
飼育環境や移動に関するストレスと対策
最後に飼育環境やインコの移動に関するストレスとその対策を紹介します。
引っ越し時やお迎えしたばかりはストレスMAX
インコをお迎えした当日は、インコは知らない人に連れられ、車や電車・歩行などで揺られ、知らないにおいのする家にはいり、これまでとは異なるレイアウトのケージに入れられます。
そして飼い主や家族などから「かわいいね~」なんて言われながら見つめられます。
楽しみなのは飼い主側だけで、インコは不安ばかりでストレスMAXです。
どうしようもない部分もありますが、お迎え初日から数日はできるだけインコが落ち着いて過ごせるような対策をしましょう。
私たちが引っ越しをしたときや、ケージそのものを交換したり大きくレイアウトを変更してもストレスが同じようにかかります。
避けられないストレスもあるので、そんなときは普段よりもゆっくり過ごせる時間を作ってあげましょう。 大好きでお迎えをしたインコやオウムなので、さっそくスキンシップをしたりたくさんお世話もしたいことだと思います。 しかしインコは自分の意思に関係な ...
インコやオウムお迎え初日〜10日の関わり方。積極的すぎるのはNG
明るい時間が長いのはダメ
インコは昼行性なので本来なら日の出とともに活動を始め、夕方には寝床へ帰り休息をとるものです。
毎日の日照時間・明るい時間が10時間を超える習慣があると発情過多になりやすく、健康を害することもあります。
私たちの生活もあるのでどうしても部屋が明るくなるのなら、カバーをかけるなどして暗くできるだけ静かな環境を準備しましょう。
たばこやお香・アロマの煙
私たちにとってリラックス効果などがあるアロマやお香でも、インコには有害となるものが含まれていることもあるようです。
またたばこの煙は当然インコにも有害です。他にも殺虫剤も害を及ぼす可能性があります。
アロマや喫煙が習慣として必要という人は、インコのいない場所で楽しむようにしましょう。
散歩や外出がストレスになることも
キャリーに入って外出や散歩を好むインコもいるようですが、必須なことではありません。
キャリーに入り飼い主が一緒なので直接的な危険に遭うことはそうないと思いますが、犬やカラスなど他の動物との遭遇でストレスを与えてしまうこともあります。
また、慣れないキャリーに入れられること自体がストレスになることもあります。
少しでもストレスを軽くするために、普段からキャリーを見せたり放鳥時に入れてみるなど慣れさせておきましょう。
いざというときにすんなり入ってくれるのは助かりますよ(^^)
コラム:ストレスゼロは不可能だから解消を!
インコのストレスの原因になることとその対策について述べてきましたが、もちろんこれ以外にもいろんなことでストレスを受けます。
予防できるストレスだけならいいですが、どうしてもストレスがかかってしまうことは避けられません。
そこで意識してほしいのは、 「インコにだってストレス解消は必要」 ということです。
ストレスゼロが無理なら溜まったストレスを解消してあげるような関りを持ってあげましょう。