インコの健康のために欠かせないのが 日光浴 ですが、一般的な太陽光の日光浴をするにしてもガラス越しだと意味が無かったり、昼間自宅にいないとできなかったりと充分な日光浴の時間を確保できないという方も多いと思います。
私は比較的昼間の時間を確保できるので問題ないのですが、以前から UVライト(紫外線ライト)を使った日光浴 が気になっていました。
そこで今回は紫外線ライトを用いた日光浴について調べてみました。
今回の記事では スパイラルUVB という商品を一例として取り上げ、
- UVライトとはどんなものなのか
- UVライトの使い方
- 使用上の注意点・意識すること
このようなことが分かるようにまとめました。 人間は健康のために日光を浴びることが必要といわれますが、それはインコも同じです。 ただし、日光浴も正しい方法でしなければ効果が得られないこともあります。 この ...
太陽光での日光浴は別の記事でまとめています。
インコの太陽光の日光浴の効果と方法。注意点と意識すべきことを解説
ビバリアスパイラルUVB紫外線ライト
「ビバリアスパイラルUVBライト」は株式会社ビバリアが出している商品です。
紫外線を発生させることができる26ワットの電球で、小鳥適した紫外線を放射することができます。
爬虫類用のUVライトもありますが、インコに照射するには紫外線が強すぎるため、鳥用のものを使用しましょう。
この記事を書くうえで、自身が調べたことだけではなく「株式会社ビバリア」さんに使用方法などを確認したうえで書かせていただいています。
株式会社ビバリアさんから確認できた内容については 赤色のマーカーで装飾しています。
ビバリアスパイラルUVBライトの特徴
UVライトを正しく効果的に利用するためには、まずは使用するUVライトの特徴を理解する必要があります。
この記事で一例とする「スパイラルUVB For Bird 26W」の特徴をまとめておきます。
- 太陽光の紫外線よりもかなり少ない
- 使用目安は6~8時間
- 使用することでビタミンD3を生産できる
- UVライトから30㎝以内が有効範囲
まずは使用するUVライトの特徴を念頭において、使い方を理解していきましょう。
太陽光紫外線とUVライトの紫外線量の差に着目
ビタミンD3の生産に必要な紫外線(UVB)ですが、
「太陽光の自然のUVB」と「スパイラルUVBライト」の 紫外線量の違い をみてみましょう。
- 太陽光のUVB
- スパイラルのUVB
8月大阪某所で約400μW/㎠
スパイラルUVBライトから…
10㎝で約40μW/㎠
15㎝で20μW/㎠
20~30㎝で約10μW/㎠
それ以上離れるとUVBはほとんどなくなる
UVBライトから30㎝離れると約10μW/㎠となり、 太陽光と比べるとUVBの差は1/40程度 でかなり少ない紫外線量です。
過剰すぎるUVBは害にもなるのでこのように少ない紫外線量なのかもしれません。
スパイラルUVBライトの使用目安時間が6~8時間というのも、この紫外線量の少なさによるものでしょう。
とはいえ、仕事や学校に行くとこれくらいの時間はすぐに過ぎてしまいますし、インコだってライトから離れないで8時間も過ごすわけでもないですし、ちょうどよいくらいの時間ともいえそうです。
UVライトのセッティングについて
スパイラルUVBライトはスパイラル球単品で販売されていますが
専用のランプカバー等もあります。
ランプカバーを取り付けることで
- 紫外線の照射効率アップ
- 周囲への光の眩しさを軽減
このような効果があります。
また、ランプから30㎝離れると紫外線が弱くなるためか、専用のクリップスタンドにはアームがない構造になっています。
鳥かごにクリップで固定し、近距離から照射できるように作られているのでしょう。
インコがいつも過ごしている止まり木のそばに設置するなど、できるだけ照射時間を確保できる位置にすることを意識しましょう。
紫外線照射時間の目安
スパイラルUVBでの紫外線照射時間の目安は6〜8時間と前述しました。
また、最低照射時間も気になって調べてみると、どなたかのブログでビバリアさんが回答していた内容で以下のように回答してありました。
最低照射時間は特に設けていません。
少しでもUVBを照射することで生体が健康的に過ごせたら…
念のためビバリアさんに確認すると、
「間違いなくビバリアの回答ですので問題ありません」 とのことでしたので、参考にしていただけたらと思います。
スパイラルUVB使用時の注意点
室内で天候に左右されず、日光浴と同様に体内でのビタミンD3を産生することのできる便利なスパイラルUVBですが、いかに挙げるような 使用時の注意点や意識しておきたい点も あります。
- 保温効果はない
- ライトをつつかせない
- 長時間点灯させない
- 避難場所を作る
保温効果はない
ライトにも 保温を目的とする保温球 がありますが、スパイラルUVBライトには保温効果はありません。
あくまで日光浴効果を得るためのものであることを意識しましょう。
ライトをつつかせない
取り付け方によってはくちばしが電球に届いてしまうかもしれません。
スパイラルライトは思いのほか硬いので、そう簡単に割れてしまうことはないと思います。
とはいえ絶対に壊れないというものでもないので、設置する際にはくちばしが届かないようにしましょう。
長時間点灯させない
スパイラルUVBは日光浴効果が得られるのはもちろんですが、普通の照明のように明るく照らすことができます。
インコの日照時間が10時間を超えると無駄に発情する原因になることもあります。
発情過多は病気の原因になるので、点灯させる時間は調整しましょう。 インコの飼育で問題になりやすいのが 発情過多 (過発情)です。 この記事では主に次のことを簡潔に解りやすく解説しています。 なぜ発情過多が問題になるのか 発情 ...
インコの発情過多が問題になる理由。過発情の原因と対策・予防方法。発情時の行動・サインがわかれば早めの対策も。
避難場所を作る
スパイラルUVBを長時間点灯させる場合は、明るさや紫外線を避けれるような日陰・避難場所となるようなものを作っておきましょう。
常に明るく照らされていると落ち着かないこともあるでしょうし、紫外線を避けたいということもあると思います。
まとめ
インコにとって日光浴は体内でビタミンD3を合成してカルシウムの吸収を促すという重要な役割を持っています。
とくに発情期に産卵をする際には多くのカルシウムが消費されるため、体内のカルシウムが不足して病気になりやすい状態になります。
正しいやり方で日光浴を行い、インコの健康管理ができるようにしましょう。
太陽光の日光浴では外敵に襲われるリスクや天候に左右されるなどのデメリットもあります。
時には太陽光の日光浴、時にはUVライトの日光浴と、状況に合わせて充分な日光浴ができるように心がけましょう。
最後になりますが、この記事ではビバリアさんのスパイラルUVBライトを例としています。
他のUVライトを使用する場合は使用時間や紫外線量も異なってくると思うので、取扱説明書に従って正しい使いかたをするようにしましょう。